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オークラ特製フレンチトースト、作ってみた

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フレンチトーストはそんなに好きではありません。
私にとっては、朝ごはんに出される昆布のつくだ煮と同じくらいの扱いで、「あれば食べるけど、率先して作ろう、食べようとは思わない」品でした。
ところがどっこい。先日ふらっと立ち寄った夜の喫茶店で、思わぬ出会いをしました。知人が頼んだフレンチトーストのおこぼれを貰ったのですが、これが当たりだったのです。
卵や牛乳をたっぷり含み、フォークで持ち上げるとだるんとした重みが感じられる生地。力を入れずにはむっとついばむと、食パンの繊維に閉じ込められた液が、口内に滴り落ちてきます。めいいっぱいの甘さと柔らかさを持っているのに、「私ってそんなに悪くないでしょ?」と控えめに尋ねてくる上品さがある。ああ、私はフレンチトーストの味が嫌いなわけじゃなくて、美味しいフレンチトーストに今まで出逢ってこなかっただけなのか。そう思わざるをえませんでした。

食欲という漢字は貪欲という漢字によく似ています。目が悪い人にとってはほとんど同じフォルムに見えます。なにが言いたいかというと、私のフレンチトーストに対する食欲が貪欲に変わるのは、もう仕方のないことでした。もっと美味しいフレンチトーストが食べたい。願いが叶うならば、気持ちが高ぶったときにすぐ食べられる状態にしておきたい。そう考えた私が辿り着いたのが、上のリンクにある「オークラ特製フレンチトースト」のレシピです。
オークラでフレンチトーストは食べたことないけど、名ホテルと名高いオークラのフレンチトーストですもの。姉さん、ゼッタイ美味しいです!(BY高嶋政伸)と思い、作ってみることにしました。

まず、レシピ通りに。食パンは厚切り4切れね。そして卵がろっこ・・・・6個!?
もったいない!と思いましたが、幸いなことに私の冷蔵庫には消費期限が迫っている卵が9個ありました。姉さん、なんというタイミングでしょう。
ではさっそく、卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを混ぜ合わせたものに食パンを丸一日浸します。片面12時間浸して、時間が経ったらひっくり返すんです。
私の当初の希望、「気持ちが高ぶったときにすぐ食べられる状態」のフレンチトーストはどうやら叶わないようです。まあ仕方がないでしょう。美味しいものを食べるためには犠牲がつきものです。パン生地に液がじわじわと染み込んでいく様子を何度も眺めていると、気持ちが高ぶっていきます。

さて、1日経ちました。フライパンにバターとサラダ油を乗せます。弱火でフライパンを温めたらフレンチトーストを焼きます。蓋をして約15分かけてじっくりと火を通します。そして完成したものがこちら。

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 フライパンの上にあるときは相当な分厚さだったのですが、お皿に移動させるとたちまちしぼんでしまいました。ごまかすために上から撮影しました(笑)。レシピ通りだと砂糖が62gいるんですが、私には少々甘すぎました。45gくらいでいいかなと思います。甘く、噛むと口内に吸いつくしっとりとした食べ心地。ブラックコーヒーとの相性もばっちりです。朝ごはんに食べたい一品って感じでしょう。「あれば食べるけど、率先して作ろう、食べようとは思わない」品が1つ減りました。喜ばしいことです。今度はフレンチトーストに引き続き、「本当に美味しい昆布のつくだ煮」を探して作ってみようと思います。