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とりどり.com

宝塚や本、映画、旅行のことなど。

東宝エリザベートにおけるヘレネ嬢の健気さについて

東宝ミュージカル・エリザベートの名古屋公演が始まった。
チケットを手に入れることができなかった私は、12月にDVDが発売されるのをハンカチを噛み締めつつ待つしかない。
時を遡るけれど、梅田芸術劇場での公演は2度観ることができた。
そこで気がついたのが、エリザベートの姉・ヘレネ嬢の健気さであった。
私はシシィやトートに夢中になりすぎて今まで気づかなかったけれども、結婚は失敗だとシシィパパとゾフィが歌うシーンで、エリザベートとフランツがお似合いであるか否かを2つのグループに分かれて歌い合うとき、ヘレネはママと一緒に「エリザベートとフランツは似合う」党に属している。
私ならそんなこと言えない。3年前から「あんたは王子と結婚するのよ」と母親に言われて、花嫁修業を完璧と断言する状態まで仕上げ、あるとは言えない洋服のセンスを最大限駆使して(ピンクフリフリの勝負服)挑んだ、いわば人生をかけたお見合いで、何の努力もしていないお転婆なシシィに「運命の人」と信じて疑わなかった王子様を持って行かれたのだ。しかも目の前で。

正直たまったもんじゃないだろう。悔しさや、みじめさや、無力さや、いろいろな感情が湧いたはずなのだ。いくら大人しくて、おしとやかだったとしても。
だからこそ、彼女が唯一こぼす本音「3年間の花嫁修業、すべてパァ」を聞くと、ぐっとくるものがある。

感情を押し殺したヘレネは、妹の晴れ舞台に笑顔で「シシィはフランツに似合う」と断言する。なんて健気な!なんていい人なんだ!

と妙な感情移入をしてしまって以来、私はヘレネ嬢には心から幸せになってもらいたいと願っています。